被相続人の葬儀に要した費用は、相続税の計算の際に相続財産額から控除することができます。
ただし、葬儀に関連したすべての費用が控除の対象となるわけではなく、一部の費用は控除の対象外となりますのでご注意ください。
葬儀費用として相続財産から控除できるのは、社会通念上相当と認められる範囲に限られます。
これはつまり、葬儀を執り行ううえで欠かすことのできないものに要した費用は控除の対象となりますが、葬儀に不可欠とはいえないものや、明らかに高額すぎるものの費用は控除対象外ということです。
相続税申告の際に葬儀費用を忘れずに控除するために、葬儀費用の内容を控えておき、領収証は大切に保管しておきましょう。
控除対象になる葬儀費用と対象外の葬儀費用
控除の対象となるもの、対象外となるものについて、具体的な項目を確認しておきましょう。
控除の対象
- お通夜・告別式に要した費用（喪主や施主が負担した生花代、盛籠代等も含む）
- 遺体の搬送費用
- 葬儀場までの交通費
- 葬儀に関わる食事の費用
- 読経料、戒名料、お布施
- 火葬料、埋葬料、納骨料
- お手伝いの方や運転手等への心付け
- その他、通常範囲内の葬儀にかかる費用
控除の対象外
- 遺体の解剖に要した費用
- 墓碑、墓地、位牌等の購入または借入に要した費用
- 初七日、四十九日、一周忌など法要費用
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