ご家族が亡くなり、被相続人（故人）が生前に暮らしていた住まいを片付けていたところ、大量の現金、いわゆるタンス預金が見つかったというケースもあります。このタンス預金について相続税申告ではどのように扱えばよいのかわからないという方もいらっしゃいます。
タンス預金と同様に、相続税申告の際に扱い方に困るものとして名義預金が挙げられます。これらの相続税申告での扱いについて、あらかじめ確認しておきましょう。
タンス預金も相続財産に含まれます！
タンス預金のように被相続人が手元に保管していた現金も、預貯金などと同様に相続財産に含める必要があります。タンス預金については、預貯金でいうところの残高証明書のような金額を証明する書面を用意することはできませんので、相続人が現金をきちんと集計して申告することになります。
タンス預金は申告しなくてもバレないだろうという考えは危険です。税務署はタンス預金の存在を容易に把握することができるのです。なぜなら、税務署は被相続人の身元や所得、過去の申告内容などさまざまな情報を把握しているうえ、金融機関の入出金履歴についても調査することができるからです。場合によっては被相続人だけでなく相続人の口座の動きも調査し、不審なお金の動きがないかチェックしますので、タンス預金も隠すことなくきちんと申告することが大切です。
もしもタンス預金を申告せず、後から税務署に無申告を指摘されてしまうと、本税の他に延滞税や過少申告加算税などの追徴課税まで課せられることもあります。結果として多くの税金を支払うことになってしまうので、相続財産は漏らさず計上し、正しく相続税申告を行いましょう。
名義預金も被相続人の財産として扱われます！
名義預金とは、「実際に預金している人」と「口座の名義人」が異なる預金のことです。親が子のために、子の名前で口座を開設し、その口座に親が預金しているなどのケースが名義預金にあたります。この場合、口座にあるお金は預金した親のものだと扱われますので、親が亡くなった際はたとえ口座の名義人が子だったとしても親の財産として相続財産に含めなければなりません。
名義預金とみなされてしまうケースとは？
以下のようなケースでは名義預金とみなされる可能性が高いです。
- 口座の通帳や印鑑を預金している人が管理しており、口座の名義人が自由に入出金できる状態ではなかった
- 同じ日付で同じ銀行に、子や孫名義の複数の口座を開設した
- 振り込みの実績が年一回ほどしかなく、子や孫の振り込みであるはっきりした証明がない など
預金した人が名義預金だと認識していなくても、上記のようなケースでは税務署から名義預金だと見なされる可能性があります。名義預金を被相続人の財産として計上していなかったために、税務署から申告漏れを指摘されることのないように気をつけましょう。
タンス預金や名義預金に不安がある方は専門家までご相談を
「もしかしたらタンス預金や名義預金があるかもしれないけど、被相続人と別に暮らしていたのでよくわからない…」という方は、ひとまず相続税の専門家に相談されることをおすすめいたします。
熊本相続税申告相談プラザでは相続税申告のプロフェッショナルとして、確かな視点で相続税申告の漏れがないよう正確かつ迅速に対応させていただきます。初回のご相談は完全無料となっておりますので、相続税に関するご不安やお悩みがある方はどうぞお気軽に熊本相続税申告相談プラザまでお問い合わせください。
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